ぱっちょのブログ

感じたことを感じたままに書き残すためにブログを書くことにしました。感情のアウトプット、大事。

20231028【誕生日】

 

朝には違和感もなく落ち着いていた。

やっぱり大丈夫だった、よかった。

念の為、病院には行くことにした。

 

事務員さんも「夜中電話くれたんですね」と心配してくれた。

「朝になったら落ち着いた、心配になっちゃって騒いでごめんなさい」なんて話してた。

 

 

診療開始時間になってすぐ主治医の先生が診てくれた。

 

 

「赤ちゃん少し出てきちゃってる。心拍も確認できない」

 

え?

 

意味がわからなかった。

意味はわからなかったけど、涙は溢れた。

 

隣の診察室から別の先生も入ってきた。

主治医の先生よりベテランの先生で、何やら色々相談してたっぽい。

 

先生が言うには

赤ちゃんが途中で引っかかってしまっていて無理矢理引っ張るとちぎれてしまう。

このまま入院で、自然に出てくるのを待つか薬使って出すかの2択だと。

 

 

いやいやちょっと待ってよ。

来年4月に元気な赤ちゃんを産むつもりなのに?

何言ってんの?

 

わけも分からぬまま即入院となった。

 

 

待合じゃなく別室に待機。

不安で夫と母に連絡した。

母はLINEの文字でもわかるくらいショックを受けていた。

夫は自転車ですぐ来てくれたけど、入院前にPCR検査とかするためすぐには会えなかった。

PCRしたら何故か陽性で更に時間がかかった。

 

1~2時間後くらいにようやく会えた。

夫の焦燥した顔みたら、現実なのかもしれないと思ってまた泣いた。

 

先生から2人で話を聞いた。

いつ、自然に出てくるかはわからない。

薬を使って出すこともできるけど、そういう薬は基本土日は使わない。やるなら月曜日。

家に帰っても心配だと思うので入院しましょう。

抗原はマイナスですが、今日はPCR陽性なので個室で感染者扱いします。

許可を出すので旦那さんも付き添ってください。

……多分、そんなようなことを言われたんだと思う。

 

出生時以来を除いて、人生初の入院がまさかこんな形になるとは。

 

 

せっかく夫と会えたものの、入院手続きや荷物を取りに帰ってくれたりするのでまた離れ離れに。

先に病室に行って検査したりしたあとは2~3時間、助産師さんがたまに様子は見に来るものの特にすることもなく。

 

一人で悶々と、今起きてることを考えた。

どこで判断を誤ったんだろう。

何がいけなかったんだろう。

 

 

夢であってくれ、と思った。

 

 

 

結局夫は夕方頃に戻ってきた。

着いたと連絡あったあと、夫の抗原検査の結果待ちで更に待ち、30分くらいでようやく会えた。

 

できるだけ普段通り接しようとしてくれてるのをひしひしと感じた。

 

一方の私は、まだ状況の整理ができていなかった。

 

 

しばらくして一人で処置室に呼ばれた。

 

赤ちゃんの状況を確認。

この状況でもまだどこかで奇跡を願ってる自分がいた。

奇跡が起きてくれるなら……と、どんなに痛い処置も耐えられた。

でも先生の表情は固く、現実を突きつけられた気がした。

 

 

「まだ引っかかってしまってるので様子見を…」

なんて話していると、看護師さんの「あっ」という言葉とともに何かが出てくる感覚があった。

 

赤ちゃんが、出てきた。

元気な産声をあげることは、なかった。

 

10/28、16:27。

おめでとう、と言われるでもなく

なんとも言えない空気だった。

 

16w3d。進行流産により死産。

奇跡は、起きなかった。

誕生日を迎えたと同時に、命日となった。

 

 

 

赤ちゃんは対面にむけて助産師さんが綺麗にしてくれるとのこと。

 

一方私は、胎盤を剥がして出す処置が始まった。

 

色んな感情が渦巻くなか、一旦そんな気持ちが飛んでしまうくらいめちゃくちゃ痛かった。

麻酔3回くらい増やしたりしたけど痛かった。

 

なんとか出しきり、麻酔が効いてるなか先生から今後の色んな話をされた。

聞こえたし理解はしてたと思うけど、感情が追いついてなかった。

 

泣きたい

悲しいから?痛いから?

訳が分からないから?

よくわからなくてそこでは涙が出なかった。

 

麻酔が落ち着くのを待ってる間に助産師さん、看護師さんが夜勤の人に交代。

 

 

しばらくして夫がきた。

よくわからないながら、やっぱり安心した。

 

1時間くらい経って病室に戻ったら、すぐに今後の手続きや葬儀屋の話をされた。

気持ちが追いつかず、夫が対応してくれた。

 

 

その後、赤ちゃんと対面した。

ところどころ私と夫に似てる、可愛い、男の子。

 

看護師さんが出て行ったと同時に、感情より先に涙が溢れた。

夫も、泣いてた。

夫があんなに泣くの、初めてみた。

 

悲しい気持ちと

息子と夫に申し訳ない気持ちで苦しくなった。

 

罪悪感で写真は撮れなかった。

でも2人でしっかり目に焼き付けた。

 

私に似て

突き出た広いおでこ、しっかりした肩幅、赤ちゃんとは思えないしっかりした手・指

夫に似て

大きなタレ目、おちょぼ口、しっかりした足

 

可愛かった。

できるなら抱きしめたかった。

ギューって、したかった。

 

ごめんね、苦しかったかなって、謝るばかりしかできなかった。

 

 

対面が終わった後、夜ご飯が出た。

お腹なんて空いてないけど薬を飲むから、少しだけ食べた。

 

その日の夜は異常に長く感じた。

2人とも眠れるわけなかった。

ずっと豆電球とテレビつけてラグビーみてた。

できるだけ会話して過ごした。

 

同じフロアの赤ちゃんの泣き声が聞こえる。

うるさいくらいの泣き声、聞きたかったねって、また2人で泣いた。

 

毎日届くママアプリの通知が夜中に届いた。

あんなに毎日嬉しかった通知。

苦しかった。

すぐにアプリを削除した。